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新生児にもヘルペスは感染する?新生児単純ヘルペスウイルスとは

2020年02月11日

ヘルペスは、新生児にも感染します。新生児に感染し発症したものは、新生児単純ヘルペスと言います。新生児単純ヘルペスウイルス感染症の感染経路は、その大半が分娩時です。母体が性器ヘルペスであると、分娩時にそこを通過する新生児に感染します。新生児単純ヘルペスウイルスの病原が、口唇ヘルペスの発症率が高いヘルペスウイルス1型よりも、性器ヘルペスの発症率が高いヘルペスウイルス2型である場合が多いと言われるのはそのためです。

また、新生児単純ヘルペスは分娩時に感染するのが大半でありますが、一部では経胎盤感染(胎児の時に感染)や病院職員または家族からの院内感染が原因であると言われています。新生児単純ヘルペスは死亡率が高いとされ、たとえ治ったとしても後遺症が起きる可能性は否めません。

典型的な症状は新生児以外と同様に水疱性の発疹(水ぶくれ)であり、それが全身に広がったり、新生児ヘルペスウイルスとは違う全身性の病態が合併することがあります。水疱性の発疹が見られる率は70%程度と高い傾向にありますが、残りの30%があるように、全ての新生児に現れるわけではありません。水疱が見られない場合は、限局型の中核神経型と呼ばれる病像を確認することができます。

全身型は肝炎・肺炎・播種性血管内凝固症候群が、単発あるいは複合で現れます。また、脳炎が起こる場合もあります。その他、体温調節障害・嗜眠・筋緊張低下・呼吸窮迫・無呼吸・痙攣などが起り得ます。限局型は2群に分かれており、1群では神経所見・髄液細胞増多およびタンパク濃度高値による脳炎があり、皮膚・眼・口腔の随伴病変は有るケースと無いケースがあります。もう1つの群では、皮膚・眼・口腔の病変だけが現れ、中枢神経系や諸臓器に対する感染はありません。

症状の出はじめは一般的に生後1週目から3週目辺りに生じますが、稀に生後4週目まで兆候が見られないこともあります。皮膚や粘膜に見られる病変を放置していると、進行性や重篤な症状の出現が7日から10日以内に現れます。異常を見つけたら、できるだけ早く病院で診てもらいましょう。診断のためには、一般的にウイルス培養・PCR法・蛍光抗体法または電子顕微鏡検査を必要とします。治療には、用量が多いアシクロビルを使った静脈注射と、命にかかわる重篤な疾患を持つ患者の生活の質の改善や副作用が出現するリスクの軽減を図るための生活支持療法を行います。